先日、薬膳の中で、五性についての記事↓を読んでくださった、読者さんからこんな感想をいただきました

僕は寒がりだから、熱性のものをいっぱい食べるといいってことですね。
北海道民なのでジンギスカン食べときます!
おっと、その解釈ちょっと待ってください!
記事の中でご説明した通り、食材にはそれぞれ体を温めてくれたり、冷やしてくれたりする作用があるのですが、寒がりの方が体を温めてくれるものをたくさん食べると温まるか、と言うと必ずしもそうではありません。
食べ方によっては、逆に体を冷やしてしまうことにもつながるので、少し注意が必要です。
なんで温めてくれるものを食べて、体が冷えちゃうの?って思いますよね。
その仕組みは、こう。
体を温めてくれる食材を食べると、体の中で熱が発生します。
それが適量であったり、食べ合わせできちんと熱を収めてくれるものがあると良いのですが。
熱性のものばかりをたくさん食べてしまうと、急激に体の中が温まり、体はその熱の急激な変化に反応して、その熱を外に出そうとするのです。
つまり、熱を放散する働きが強くなり、結果的に体は冷えてしまうと言う現象が起こってしまうわけです
例えで言うと、お風呂であったまった後、防寒対策をきちんとせずに外に放り出されるようなものですね。

確実にお風呂に入る前より冷えてしまうのは、なんとなく想像していただけるのでは無いのでしょうか?
それでは一体どうしたら良いのでしょうか?
薬膳の考え方の元になっている東洋医学では、中庸と言って、陰陽どちらにも傾かない状況を作るのかベストとされています。
この場合の陰陽は温かい・冷たい、と置き換えて考えてみましょう。
例えば、もともと冷えやすい体質の人であれば、少し温める要素が多めの食事を取る事は構わないのですが、
先にお伝えしたように通り温めるものばかり食べていると、かえって身体を冷やすような事態になってしまいます。
つまりその食事が1食としてバランスを欠いているということが問題なわけです。
そのため、体を温める作用の強いものをたくさん食べたときには、熱くなりすぎないよう、必ずそれを収めてくれる、すこし体を冷やす作用のあるものを取り入れるようにすると、一食としてのバランスが整うと言うわけです
具体的には、体を温めてくれる作用の強いラム肉や、牛肉などを食べたときには、体を冷やしてくれる作用のある野菜も一緒に取るようにする、などをするとバランスが良くなります。
北海道の郷土食、ジンギスカンは熱性の非常に身体を温める作用の強いラム肉を使っていますが、つけ合わせの野菜としてのもやしは涼、体を程よく冷ましてくれる食材です。

あ、ということで、ジンギスカンはバランスがとれた良いメニューです。野菜もしっかりたべていれば、しっかり食べても大丈夫、ということになりますね(笑)
でもやはりそこはもっと大きな視点でのバランスを考えて、毎日ジンギスカン、はやめておいて欲しいな思います。
なんかジンギスカン食べたくなってきたなぁ笑
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