体調不良にもいろいろありますが、とにかく「どこかが痛い」って嫌ですよね。
現代医学的に言うと、痛みは何らかの理由で末梢神経の侵害受容器、という痛みを感じ取る受容器が刺激をうけ、その刺激が脊髄神経をとおって脳に伝達されることにより感じるものですが。
東洋医学で、端的に痛みの原因を表す言葉を、まずはご紹介。
それが
「不通即痛」
という言葉です。
書き下し文にすると、こんな感じ
「通ジ不レバ即チ痛ム(通じざればすなわち痛む)」
要するに、通りが悪くなると痛みますよということです
通りってどこの通り?
っていうと身体をくまなくめぐっている経絡、です。
正確には太い「経脈」と、それを連絡する細い「絡脈」の総称です。
通りって何の通り?
かと言うと、「気、血、水」という東洋医学で経絡を流れているとされる3つのものです。
つまり
経絡を流れている「気、血、水」の通りがわるくなると、痛みがでるよ~、
ということです。
ということは、
経絡を流れている、「気、血、水」の流れを改善してやれば、痛みも改善するよ、
ということになります。
またまた、経絡とか、見えないし。
気、ってなによ。
みたいな声も聞こえてきそうですが。
これって、「気」を「酸素と二酸化炭素」に置き換えてみると、現代医学的にも簡単に説明できます。
血、や水はそれぞれ、「血液」「リンパ液」とイメージしやすいと思いますが。
その流れが滞るとそこに酸素や栄養が届かなくなり、二酸化炭素や老廃物がたまってしまいます。
そうなると、その部位は痛むのです。
酸欠状態になった身体の組織は、それを知らせるために発痛物質をだします。
それが侵害受容器に伝わって脊髄神経をとおって脳に伝わって痛みを感じる、という、現代医学的な痛みが発生するわけです。
長時間じっとしていてなんとなく体がだるくなったり、同じ作業ばかりしていて、ある特定の部位が痛くなったりするのは、まさに通りがわるくなって、十分な酸素や栄養が運ばれず、老廃物や二酸化炭素がたまっているせい、もあるのです。
「通りが悪いから痛む」
のであれば。
痛みを改善したければ
「通りをよくすれば良い」
という理論が成り立ちます。
この理論、なんとあらゆる痛みに共通しちゃいます。
だからある意味、どんな痛みもこの理論で改善できる、と言えるのです。
なので、何処かが痛くなった時は、この
「不通促通」
という言葉、一度思いだしてもらいたいなぁとおもうのです。
通りをよくすれば、痛みは改善します。
通りをよくすることは、そんなに難しいことではありません。
運動する?温める?冷やす?おふろに入る?自分でマッサージする?
鎮痛剤に頼る前に、「なんとなく、これがよさそうだ」って思うこと、ためしてみて、自分の身体に「これであってるかい?」ときいてみる。
そんな習慣を持つことが、自分の身体を大切にする一歩につながるのでは?なんて思います。
そして、身体にきいてみたけど、どうもわからないな、というときは、わたしたち、プロの鍼灸マッサージ師に頼ってもらえると嬉しいなと思います。
みなさんよりちょっとだけ、「通りをよくする方法」には詳しいですので、きっとお役に立てると思いますよ。
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