ものもらいのお灸治療の時、皆さまから多く寄せられた声、
「ものもらいの治療をそこでやるんですねー」
・・・はい、そうなんです。
不思議ですよね。
これにはやはり、東洋医学独特の「経絡」という考え方が関係している、と思います。
・・・と思います、って。あんた専門家じゃないのかよ!?と突っ込まれるから、この話はしたくなかったんだ…。
はい、経絡はあるんですよ。
肺経という経絡から始まって
肺→大腸→胃→脾→心→小腸→膀胱→腎→心包→三焦→胆→肝
とそれぞれ六蔵六府の名前を冠した十二本の経絡が流れているんですね。
で、目のあたりには、「胃経」という経絡が流れていましてね。
「胃経」につながる前の経絡が、「大腸経」といいまして。
この人差し指のツボはその「大腸経」という経絡にあるんですね。
だからね、きっと、大腸経の経絡の流れをよくすることで、次の胃経の流れが良くなって、眼のあたりの不調が治るんだろうなぁ、ということは、想像に難くないわけです。
だけど、ですよ。
なんで、「ここ」なのさ?って話ですよ。だって、大腸経のツボってここだけじゃなくて、全部で20個あるんですね。
で、なんならなんで「胃経」にしないのさ?っていう疑問も湧いてきません?胃経なんて45個もツボがあるんですよ。なんであえてその手前の大腸経のツボにしたのさって話ですよ。
いやまぁさ、そりゃ「指先とかのほうが、気軽にお灸しやすいよね」とか、「陰陽五行的ツボの性質、とかもいろいろあるから、それでツボ選んじゃおうか」とかいろいろあったんだろうね、うん、きっと。
でもさ、なんでそこなのー!!!
と、ツッコミたい気分満々です。
・・・なぜかちょっと興奮してしまいました。
きっと、たくさんの古典鍼灸を読んで勉強されている立派な鍼灸師の先生だったら、見事な説明をしてくださるのかもしれませんが。
ものもらいのお灸をやって、「おお、治った!」とか感動しているレベルの鍼灸師の私には、正直皆様に
「いや、これがあーなってこーなって、こういうわけで治るんですよ」
なんて、理路整然とした説明はできません。ごめんなさい。
ただ一つだけ言えるのは
「ものもらいにはここにお灸したらいいよ」
ってね。
昔のえらーい先生が言ってるんです。
だってね、東洋医学は「伝統医学」です。
むかしむかし、顕微鏡も、レントゲンもなく、血液検査もできない時代に、大切な人を、なんとか病やケガから回復させるためには、どうしたらいいか、昔の人が、ながーい歴史をかけて積み上げてきた知識と技術の蓄積なのです。
昔の人は現代人とは比べ物にならないくらい自然に近い生活をしていたので、感覚もずっと優れていたと思います。その中でも特に頭のいい人たちが医療を志し、どんどん磨き上げられていったはずです。
昔の中国や、韓国の王宮の医師ともなると、治療に失敗すれば首をはねられてしまう、まさに命がけの仕事でした(ほんまにひどい話です)
そんな伝統的な医療である東洋医学の治療法として、現代にまでちゃんと伝わっている情報、というのは、かなり信ぴょう性があると思って、間違いない、と自信をもってお勧めします。
それに、私は今回、身をもってものもらい治療の効果を感じたので、さらに自信をもってお勧めできます(笑)
はい、だからもう一度声を大にして言います。
「昔のえらーい人が言ってるから信じてください!」
ね、経穴君!
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