協生農法的「食べられる庭造り」~実践者におしえてもらったはじめの5ステップ

食べられる庭・畑・田んぼ

持続可能な暮らし方について学びたくて参加したパーマカルチャーオンラインスクール。
そのお仲間に協生農法という、自然農法の一種を実践されている森哲也さんという方がいます。(通称モリテツさん)

モリテツさんのブログはこちら

協生農法の創始者の方に指導を仰ぎ、三重県名張市のご自分の元田んぼである1反の畑で協生農法を実践し、「食べられる森」を作られています。

協生農法については、以前知り合いから少しだけ聞いたことがあったのですが。
バリバリの実践者であるモリテツさんから直接お話を聞いて。
現場を見たくてしかたなくなり、名張の農園まで見学に行きました。

そして現場をみてたら、やりたくてしかたなくなり。
「木を植える場所がほしい!(協生農法の特徴は果樹を植えることなので)」と言い続けていたら、古民家のオーナーさんから「庭をつかってもいいよ」と言ってもらえました。

そんな奇跡、あるんですね。


その話は置いといて。

先日、待ちに待ったそのモリテツさんの

「協生農法お悩み解決ワークショップ」を鍼灸院のある古民家の庭で開催しました。

そう、とうとう「食べられる庭」づくりの始まりです!

協生農法お悩みワークショップとは「協生農法をやってみたいけど、イマイチうまくいかない」という人のお悩みを先に実践しているモリテツさんと一緒に解決していこう、というワークショップです。

今回は、
「協生農法的に庭造りをしたいけど、なにからやっていいかわからん!」

という私のお悩み相談にのっていただいた結果、このステップに従えば始められる!という5つのステップにまとめてみました。

※今回紹介する内容はあくまでもモリテツさんが実践された経験をもとに、初心者に理解しやすいように説明してくれている部分も多々あります。協生農法をしっかり学びたい方は三重県伊勢市のゴーリキマリンビレッジで行われている講習会に参加してくださいね。

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★通路をつくる

協生農法は「365日毎日楽しく収穫」することができる、というのがウリです。
「楽しい」ためには「やりやすく」しておかないと、大変なことはつづきません。
ということで、畝のすべての場所に手が届く通路を付けるイメージで畝をつくっておくことがとっても大切なのです。

畝を立てると言っても、そんなに深堀りして高い畝を作る必要はありません。
だからしんどくない

また、その時に自分の動線+風の通り道も意識しておくとベター
風通しをよくしておくことで、病気も起こりにくくなるとのこと

★耕す

「不耕起」にこだわる自然農法もありますが、今回は耕しました。

これから畑にする、という土地の場合。
その土地には植物である野菜の先輩植物=雑草がいます。
そのまま種を蒔くと、すでにその土地に根を張ってい先輩に成長が追い付かないので、ちょっと先輩の力を弱めておくこと、新しく種を蒔く野菜たちが成長しやすくなるのです。
かならずしも耕さなくてもよいのですが、そのほうが早く食べられるものができてくるよー、って話しですね。

これは人間による「攪乱」という作用
自然界では台風や、土砂崩れ、川の氾濫などにあたります。
その土地の状態に適した植物ばかりが繁茂して多様性が失われてしまった環境を、いったん壊すことで、新しい植物が入り込む余地ができる。

自然はそうやって循環してるんだから、耕すこともまた不自然、というわけではないですね。

といっても表面に軽くスコップを入れて空気を入れるくらいなので、これまたそんなにしんどくない。
しんどくないのが大切です。

★果樹を植える

果樹は高さ、科、属などを分けて用意(病気や虫のまんえんを避け、微生物の多様性を持たせるため)
1.5メートルから3メートルくらいの間隔をとって果樹を植えていきます。


今回は庭に植樹するということもあり、特に高さ、常緑から落葉か、などを考えました。
例えば背の高くなる常緑樹ばかり南側に植えてしまうと、冬に日が当たらなくなるなどちょっと残念なことになってしまうからです。

植穴をほって、植えつけた後は、しっかり押さえて手で軽く引っ張っても動かないようにしておくことが大切。強い風が吹いても倒れないようにしてあげましょう。

植樹、ってちょっとなかなかやることないですよね。たのしかったー。

★種をえらぶ

協生農法は混成密植、が基本。

多様な植物を受けることによって、病気や虫のまんえんを防ぐためと。
沢山の有用な植物=野菜で地面を覆ってしまい、食べられない植物を減らすためです。

というわけで、普通よりもたくさんの種が必要です。

今回は余った種を持ち寄ってもらったり、買っておいた種から、ばら蒔きようの種をえらびます。


ばらまく種のの選び方

・今がまき時であること
・一粒あたりがそんなに高くない(コスパ大切)
・科や属を混在させる(属性が同じだと同じ病気や虫を発生させやすい環境になる)
・大きい種ははずす(かぼちゃ、豆、とうもろこしをはずした)
・葉野菜(葉っぱを食べる野菜)
・トマトなどの果菜はそもそも自然界でも実が落ちて、一か所にたくさんの種があることによって助け合って発芽する性質があるので、ばらまくと発芽率が落ちてしまうので避ける

★種をまく

種選びができたら、全ての種を一つの容器に集めます。
この種を順番に入れた瓶の中身の美しいこと。

これだけ並べて置いておいてもいいくらいです。

しかもめっちゃいい匂いなんです。ミルにかけてお昼ご飯のカレーにふりかけたくたりました
(絶対アカン!)

そしてその瓶をシェイク!


まんべんなく混ざったところで手のひらに軽く一掴み。
そして立ったままで手をくるくるとまわしながら蒔きたいエリアに1~2回まんべんなく散らばるようにばらまきます。


植物が種を飛ばし始める高さから蒔くようなイメージで、大人が立って自然にばらまくのがちょうどいいそうです。
蒔き終わったら土を薄く被せておきます。


水やりはしません。雨が降って、土も種も十分に水を吸った時に発芽する。
そこは自然に任せて大丈夫!

5つのステップはこれで完了です!

もう少し細かい注意点などはもちろんありますし、協生農法の深淵な世界はまだまだきっと広がっているのだと思いますが。

はじめの一歩はこんな感じで、古民家のオーナーさんご家族、オーナーさんと知り合ったきっかけのコミュニティ「にんげん小屋」のメンバーの協力もあって、ワイワイ楽しく。

ほんの2時間ほどで作業完了しました。

~~~作業を終えて~~~

6年間、眠っていた古民家。
そのお庭もまた、最低限の手入れしかされず、最初に出会った時は、植栽と雑草が入り混じってジャングルのようになっていました。

オーナーさんたちが古民家を購入し、庭師さんに剪定を依頼。
そして食べられる庭にするために、食べられない植栽にはもうしわけないけど、伐根して立ち退いてもらい。

この日、食べられる庭に生まれ変わるべく、果樹を植え、たくさんの野菜の種をまきました。

モリテツさんいわく、「このスペース、管理できますか?」とのこと。

広大なお庭、というわけではないこの場所で、4~5人くらいなら十分毎日食べられるだけの植物がとれるそうです。

しかも、たのしく、環境にも優しい!
人にも環境にも優しい協生農法。

もっともっと広がっていってほしいなぁとおもいました。

そして、それを私に実践できる場所を提供してくださったオーナーさん。
実践の方法を詳しく教えてくれたモリテツさん。
たのしみながら一緒に作業してくれた仲間のみんな。

まだ小さな果樹と、今はむき出しの土を眺めながら、この場所が食べられる緑に囲まれた生き物であふれる空間になる日を想像すると、何とも言えず、ワクワクし、あったかい気持ちになりました。

出会いに感謝。
そして出会いにいった自分に感謝です。

ああ、いい1日だった。


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