捨てずに活かす・文机のアップサイクル

古民家活用

花咲実る鍼灸院の中にある置いてある家具は、ありがたいことに一切新調していません。
もともとこの古民家にあったもの、またはご好意でいただいたものばかりで構成しています。

古民家にあった家具は、長年使用されてきてきた上、かなりの長期間放置されていました。
そのため、正直、かなりボロッちい。
その筆頭がこの文机。


墨でものを書くのが普通だった時代から使われていたのか、机には墨汁がたっぷりしみこみ放題。
さらにその上に熱い急須でも置いたのか、わっか状のシミがたくさん。
これもある意味、味と言えば味ですが、さすがにこのまま待合室の机としてつかうのははばかられたので、一念発起してアップサイクルに挑戦してみました。

アップサイクルとおしゃれに横文字を使ってみましたが、やる事はとっても単純です。

汚れた机の天板を、ただただサンドペーパーで削ります。
時には、「きれいな姿に生まれ変わるように」と、心を込めたり、
また時には「憎いあんちきしょうの顔」(わかる人だけわかってください)をおもいだしたりしながら、とにかく削ります。


摩擦熱で手が熱くなり、僧帽筋、三角筋、上腕二頭筋、三頭筋、はたまた大胸筋、などなど肩回りの筋肉に疲労がたまっていくのを感じます。

「おっと、こんなにアウターマッスルに負担をかけてちゃセラピストとしては三流だ!もっとインナーマッスルを使わなきゃ!」

と、臍下丹田を意識し、力任せではない削り方を意識してみたり、意識しきれなかったり。

インナーマッスルで削ろうが、アウターマッスルで削ろうが、確実に、机は削れて木の粉がでてきます。それを励みに、その粉にむせながら。
どんどんどんどん、削ります。


しかし、長年の間染み込んだ墨汁や、歴史を刻んだ傷、意外なことにわっかのシミもなかなか落ちません。

ビフォー
アフター、手ごわい…。

「これ果てしないなぁ」と途中何度もやめようかと思いました。

それでも頑張って削りました。

そして、頑張りきれませんでした。

「(今日は)このくらいにしといてやらぁ」(実際は間を置いて2日かけてけずりました)

関西に住んでいる中高年なら誰でも知っている。
吉本新喜劇の名俳優、池乃めだかさんの決めゼリフを、心の中で呟きました。

池乃めだかさんを知らない人のために、イメージイラスト。要は負け惜しみです(;^ω^)

削るのはこのくらいにしてやった後、削れてはげてしまった色を入れなおします。

ちょうどよく、友達が貸してくれた漆喰塗りのグッズの中に、少しばかり残っていた柿渋を発見。


「何でもこの中のものは使っていいよ」
と天使のような友達が言ってくれていたので、
「やったことないけど、とりあえず塗ってみよう」
とふたを開けてみたところ。

なんだか、ムース状に固まったものが大量に。

「げ?これ腐ってる?」

臭いもちょっと変です。

でも、考えてみたら、柿渋って柿を発酵させたものだったはず。
だから、ちょっと発酵臭がするのは当たり前(たぶん)

固まっているのも、自然のものを使っているから仕方がない(きっと)

気を取り直し、説明書に書いてあった通り、水を少し注いで、思いきり振ってみたら、塊はかなり細かく崩れ、溶けたと言えなくもない状態になりました。

よし、これなら塗れそうと気をよくした私。
塗料ケースの中に柿渋を投入し、100円均一のはけで塗り塗り、塗り塗り。

1回目塗って乾いた後。思った以上に色が入っていません。


これまた果てしないのか、とちょっと嫌気がさしそうに。

でも、何度か乗り重ねることによって、だんだん濃くなっていくと書いてあったので、信じて二度三度と塗り重ねていきます。

途中、溶けのこったもろもろのカスが固まって出てきて、ちょっと気分的に萎えたりしながらも、頑張って塗り進めた結果

6回塗ったくらいで、お?いい感じやん?

急に納得のいく濃さになりました。

というわけで、最後の乾燥を経て、やっと待合室のソファの前に、めでたく机が戻ってきたのでした。

これくらいにしといてやった結果、残った傷やシミは、味ですよ、あ・じ!

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